アニイベZイベントレポート│Re:animation 10-Rave In 潮風公園- 【Day 2】(東京・お台場)潮風公園 2017年7月2日(日)#reani_dj





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アニイベZイベントレポート

2017年7月2日(日)、Re:animation 10-Rave In 潮風公園- Day2

 

東京台場・潮風公園はオープン前からスタッフたちが慌ただしく走り回っていた。当日の出演者のリハーサルと並行して、1日目に出た要望を受けてフロアの作り替えが行われていたからだ。

MYO03581-001PHOTO:宮尾進

導線にも手が加えられ、実際の動きを考慮して参加者が1日目よりも更に過ごし易いフロアになっていく。十分に余裕のある空間と2Daysだからできることだ。

_FUJ2018PHOTO:藤内啓一

しかしここまでする必要があるのかと感嘆せざる得ない変更だ。初日に足りなかった部分、例えば散見されたイントロダッシュ防止に柵を置くといった、足りないものを付け足すだけでは無い。フロアの広さ自体が日をまたげば再考されていく。元のスペースでも開演に問題は無い箇所も参加者の声を拾って改良されていく様子は、柔軟さと参加者がもっと快適にイベントを楽しんで欲しいという決意と心意気を見せつけられる。

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PHOTO:宮尾進

AZM_3525PHOTO:アヅマ

開演時間になると日曜の昼前からアクセスが決して良いとは言えない場所によく集まるなと思える人数が公園内に入ってくる。それぞれが何かを期待した顔をしている。今回は必ずしもゲートをくぐる必要も無い。縁石を一歩跨いだその先、円形の公園が非日常の舞台だ。

MYO03583-001PHOTO:宮尾進

「アニクラ盛り上がれ!ステージ(Main Stage)」では Re:animation 副オーガナイザーの銀星が少し古めの女性ボーカルを中心とした原曲で組み上げられた夏らしい爽やかな選曲で、落ち着きのあるスタートを切り、「jumeaux(じゅーも)ステージ(Second Stage)」ではDJ LIZNAが日曜日の朝らしい新旧プリキュア曲の流れから、キューティーハニーなど闘う女の子的選曲で熱く盛り上げながら、次第にガチガチのベースミュージックへ移行していく。

MYO03594-001PHOTO:宮尾進

TAM_1853PHOTO:たまけん

今回、取材ということもありメイン、セカンド、「ガザナミパリピ道ブース(Silent DJ Booth)」を中心にふらつき歩いて一番強く感じたのはフロア分けとタイムテーブルの妙である。TAM_1935PHOTO:たまけん

これはアニソンクラブイベントに限らず、どういった催しであっても同じことだが、規模が大きければ大きいほどに客層は多様化し楽しみにするポイントにもばらつきが生まれてくる。複数のパフォーマーが登壇するイベントでは尚のことで、リアニ10に集まった参加者においても原曲中心のアニソンDJが好きな人、自分が好きな声優、アイドル、バンドなどを目当てに訪れた人、クラブ寄りの楽曲で踊りたい人、一つ一つ上げるときりが無いが、様々な人がいて各々の希望を持っていたと思う。

TAM_1942PHOTO:たまけん

TAM_2119-001PHOTO:たまけん

TAM_1917PHOTO:たまけん

もちろんそれらに対して全てを叶えることは不可能だ。しかし運営者が出すタイムテーブルはそのイベントをどう楽しんで欲しいかという聴衆へのメッセージであり、且つ彼らをコントロールする技術だ。

先述したスタート段階、正にこの記事でピックアップするものを拾おうと会場を歩き回りながら、両ステージがニチアサ作品曲で始まるのを見た時はまだ気づかなかった。「jumeaux(じゅーも)ステージ(Second Stage)」に重低音が響き始めておや? と思った。でも、「まだ昼前なのに良い感じの音、響いているな」くらいにしか考えなかった。そういうプレイスタイルなのかもしれないからだ。

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だが「アニクラ盛り上がれ!ステージ(Main Stage)」の2番手で、Re:animation 10のメインステージ出場権をかけて行われたDJ公募コンテスト『出れんのか?!リアニ10!!』のAll Remix部門を勝ち抜いたgekkoが「ここはWIREだ!」と叫んでオーディエンスが腕を振り上げたその時、「jumeaux(じゅーも)ステージ(Second Stage)」では松下はアニクラアンセムの原曲をこれでもかと全部盛りにしたDJでフロアをぶち上げ、支援者エリアの柵を越え、フリーエリアに二重三重のオタ芸の和が彼女を取り巻いている。

慌ててタイムテーブルを見直して、やっとメイン・セカンド2つのステージの距離と、その間に横たわる「ガザナミパリピ道ブース(Silent DJ Booth)」や物販ブース。それをフードの屋台群が囲んでいる意味が繋がった。

MYO04009-001PHOTO:宮尾進

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時間帯によって2つのステージは演目の色が巧みに入れ替えられるので、自分好みのステージを追いたい観客たちは流動する。だが半日もあるイベント。そして当日は殊更に暑かった。移動中、横に目を向ければフード、ドリンクブースが並び、それらの前には草原に腰を下ろして談笑したりたり、イヤホンを耳に挿して何かを聴きながら楽しそうに笑い合ったり思い思いに過ごす他の参加者が目に入るという趣向だ。

MYO04076-001PHOTO:宮尾進

MYO04111-001PHOTO:宮尾進

この流れの中で「ガザナミパリピ道ブース(Silent DJ Booth)」は最高のラウンジとして機能していた。2つのステージに比べれば当然こぢんまりとしているのだが、ちょっと足を止めて、むしろ立っている必要もなく、地べたに座って食事を摂りながら、ビールを飲みながら聴く。

MYO03996-001PHOTO:宮尾進

日曜の昼間に公園に座ってアニソンの流れるラジオを聴く感覚、しかも回りにいる人も同じものを聴いている。実際は見える場所に演者がいるから公開録音に近いかもしれない。でもイヤホンを挿していない人には自分たちが何に笑い、盛り上がっているのかわかっていなくて。それは共犯感覚なのか、それな! という反応も見た目の人数よりも大きい。通り道になっているフード前のスペースにきっちりハマって、他のステージから漏れる大音響の中にあっても極めて伸びやかで一体感のある空間を演出してくれた。

そして、一旦足を止めて、周りを見渡す余裕ができれば、広い公園全体で起こっていることも見えてくる。

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PHOTO:宮尾進

ステージと物販ブースが使っている部分でさえ、半分ほどでしかない。その他全てがフリーエリアなのだ。

大人数でオタ芸を打っても、まだ余る。正直言ってしまえば、開演前に現場を見た時は広すぎて絶対使いきれないと思った。

AZM_3703-001PHOTO:アヅマ

だがそれは勘違いだった。いや、勘違いと言うよりも、公園での過ごし方、フェスの楽しみ方がわかっていなかった。

人が動き、騒ぐのに広すぎるということは無かった。

むしろ、今までオタ芸を打つ人というのは狭い空間に押し込められていたのだなと思ったくらいだ。これだけスペースを必要とする人々を室内のフロアに入れれば厄介にもなるというものだ。

それが青空の下に解放され、大規模に暴れ回る姿は微笑ましくもある。確かに数個の事故を起こした件を無視することはできないが、環境を整えれば共存できる楽しみ方であったし、ダイレクトに盛り上がりを表現する彼らはあの場におけるコンテンツの一つだと言えるだろう。

AZM_3826-001PHOTO:アヅマ

「アニクラ盛り上がれ!ステージ(Main Stage)」の大音響に目を戻すと、ステージを挟んだ大画面のビジョンで公式のアニメ動画が踊っている。

もうこれを当然にできてしまうのがRe:animationの凄いところだなと思うのだが、本当に素晴らしいのはそのビジョンに公式アニメが映るというだけではない。それ以外のオリジナルの動画であろうとも、曲・ステージの展開に沿って絶妙の選択がなされ、途切れることなく華やかに演出していく。

その卓越した映像でのパフォーマンスが、ステージ上での演者の音・動きと重なり合い、観客は音とともに視覚でも圧倒され、フロアは総合芸術へと昇華するのだ。

各演者が繰り広げる完成度の高いパフォーマンスが確実にフロアを盛り上げ引っ張っていく。

MYO04063-001PHOTO:宮尾進

「jumeaux(じゅーも)ステージ(Second Stage)」でもDJシーザーが新旧織り交ぜた曲をかけながら、知らない人でも盛り上がれるようにポイントを説明してくれる。DJの客煽りと言うよりも、もはや親切な歌のお兄さんの様相を呈していて、音楽イベントにしては随分牧歌的にも思えるが、アニソンクラブイベントはこれでいいのだ。

TAM_2015-001PHOTO:たまけん

アニソンを通じてみんなで盛り上がりたいのだから、盛り上がれるように盛り上がりどころを教えてあげる。そしてみんなで盛り上がる。みんなで楽しい。これがアニソンクラブイベント創生期から培われてきた、単純だけれども強い強い方法論。

そして、その論法を極限まで強化したグループが「アニクラ盛り上がれ!ステージ(Main Stage)」に現れる。アニソンディスコだ。

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フロアに溢れんばかりに詰め掛けたオーディエンスをガッチリ掴んで踊らせる。完成度の高さもさることながら、感染力が凄い。隣にいるのが知り合いであろうとなかろうと、流れている曲が知っていようと無かろうと、同じ踊りで高らかに笑い合える。

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MYO03970-001PHOTO:宮尾進

目の前にいる観客を盛り上げたいという気持ちはレジデントもゲストも違いはない。様々な立場の人間が同じ思いを持って壇上に立つ。

そしてステージの背後には表立っては見えずとも、同様の気持ちでこの時間を必死に作り支えるスタッフがいる。

_FUJ2274-001PHOTO:藤内啓一

それはフロアに客としている方も同じだ。VIPエリアも、CF支援者エリアも、一般チケットエリアも、フリーエリアもみんなで盛り上がって楽しんでやろうと思っている。

もちろん個人的にこの人が生で見たいという理由で訪れたファンもいただろうし、たまたま近くを通りかかってお祭りの気分に誘われてフリーエリアに足を踏み入れてみたという人もいたはずだ。日曜の昼間、潮風公園に沸き立っていたパワーは、そういった人たちも巻き込んでいく。

AZM_3797PHOTO:アヅマ

柵の内側から歓声が上がったので見てみれば、DJに合わせて腕を振る人の波がある。

内曲のイントロが流れた瞬間にフリーエリアを見れば、これまで見たこともない数の集団が円になってヲタ芸を打ち、更にその外周を野次馬が取り囲んでこの瞬間を切り取ろうとカメラを向けている。

みんながびっくりするくらい笑っている。

昼過ぎの時間帯が両ステージは共にアニソンDJで爆音の中でフェス、まさに佳境。

リアニ10は初日の雨から始まり、どんどん尻上がりに良くなっていく。

TAM_2511-001PHOTO:アヅマ

AZM_3654-001PHOTO:アヅマ

AZM_3988-001PHOTO:アヅマ

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MYO04184-001PHOTO:宮尾進

日が傾き始め、空に若干の赤みがさし始めた頃、メインフロアはクラブ色に染まっていた。

ハイスピードなリミックスでぶち上げるDJ’TEKINA//SOMETHINGが「回レ!雪月花」に合わせて盟友ヒゲドライバーを呼び込んで観衆のボルテージを更に上げていく。そしてステージを取り囲む聴衆のテンションが振り切れそうになった時、彼らは、そう山村響を呼び込んだ。

彼女の登場を予想していた者がいただろうか。

歌うのは言うまでも無く彼ら二人が組んだユニットHeart’s Cryとして作詞作曲を担当した、「蒼き鋼のアルペジオ-アルス・ノヴァ-」のEDテーマ『ブルー・フィールド』だ。

嬉しさ、楽しさ、驚き。全ての感情が渦巻くフロアの上を、彼女の歌声が伸びやかに響いていく。ただコンサートに行って聴くものとは一風変わった感激に打ち震える時間は、DJ’TEKINA//SOMETHINGが言った伝説の時間にふさわしいものだった。

MYO04206-001PHOTO:宮尾進

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PHOTO:宮尾進

本格的に日が暮れ始めて、対岸のビル群に太陽が近づいていく。日が暮れて間もなくすれば終演の時間を迎える。

最後の演者はFish&Chips。リアニレジデントとしてトリを任された彼らは、この日の為に作ったリミックスも織り交ぜながら、きっちりとアニソン”クラブ”イベントを納めていく。

MYO04238-001PHOTO:宮尾進

そして虹が出る。

IMG_5978-001PHOTO:ワタナベイチローちゃん

奇跡は起こらない。自然現象は条件が揃えば起こるものだ。だけれども我々はそこに現れたものに対して、自分たちの手前勝手な感情を押しつけて奇跡が起こったと言う。

だから虹を見て奇跡が起きたと思った。このRe:animation10の2日間は、奇跡が締めくくるのにふさわしい高まりを与えてくれていた。

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PHOTO:たまけん

_FUJ2397-001PHOTO:藤内啓一

率直な個人的感想だが、Re:animation10は掛け値無しに素晴らしいイベントだった。

周囲を見回し、他の参加者の反応を観察しても極めて満足度の高いものだったのではないだろうか。

広い野外で、曲の新旧も、原曲もRemixも含めてパフォーマーが入り乱れるフェス形式、超都市型を標榜して新宿のビルの谷間や、中野の限られた広場をステージに変えてきたRe:animationが行き着いた結果だ。

だが今度はまた変わる。

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PHOTO:アヅマ

次の2017年11月22日開催のRe:animation11は名実共に日本のクラブカルチャーの最高峰と言える新木場・ageHaを舞台としたオールナイトクラブイベントになる。最高の音響・演出装置を備えた室内会場で、アニソンを楽しむ大規模イベントをやろうというのである。

tobira

『リアニメーション11』新木場ageHaでオールナイトのフリーパーティを開催したい!
https://reanimation.jp/crowdfunding/projects/reanimation11

成功した条件を捨て、全く逆の状況で次を開催する変わり様は、勇気も蛮勇も、変化し続けるリアニといった標語的なイメージも無用のもので、面白そうなことを追い求めれば別のことにも手が出るといった類いの話だ。

今回の面白そうは大変面白かった、じゃあ次回はどうか。また今度も目が離せない。

 

取材日:2017年7月2日(日)

Re:animation 10-Rave In 潮風公園- Day1@ お台場 潮風公園 太陽の広場

Re:animation 公式HP:http://reanimation.jp
Re:animation 公式Twitter:https://twitter.com/reanimationjp

主催
リアニメーション10実行委員会
後援品川区
協賛
Sammy
ライフガード
S inc
天狗工房
6waves
Oyaide
東京アニメ・声優専門学校
サッポロビール
Peatix

協力
Pioneer DJ
防衛省 自衛隊東京地方協力本部
企画
制作合同会社アクペリエンス
株式会社アイタック
株式会社フォーチューン

 

ライター/PHOTO:藤内啓一
https://twitter.com/fujiuchi

PHOTO:宮尾進
https://twitter.com/rorihoi

PHOTO:たまけん
https://twitter.com/tamaken0810

PHOTO:アヅマ
https://twitter.com/sabo_az

編集:ワタナベイチローちゃん
https://twitter.com/ichiro_chann