アニイベZイベントレポート│ロボライブ!Re:animation 10-Rave In 潮風公園- 【Day 1】(東京・お台場)潮風公園 2017年7月1日(土)#reani_dj #ロボライブ





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【このレポートはCAMPFIREで募集された「日本最大級のアニメ×ダンス野外DJフェス リアニメーション10の生中継を無料配信」プロジェクトの、「参勤交代コース」のリターンとしてお送り致します】

 

MYO03020-001PHOTO:宮尾進

2017年7月1日朝、小雨。

東京台場駅近くにある潮風公園は、これから始まるRe:animation 10-Rave In 潮風公園-の準備が大詰めとなり、土曜日の朝にもかかわらず喧騒に包まれていた。

MYO03022-001PHOTO:宮尾進

そんな会場の中、「jumeaux(じゅーも)ステージ(SecondStage)」の脇に一際慌ただしい一張のテントがあった。

スタッフたちが緊張した面持ちで、メンバーの立ち位置、進行、メイクなどの最終チェックに追われるその真ん中で、彼女たちはいつも通りの表情でうなだれていた。

ロボライブ!だ。

AZM_2955 (2)-001PHOTO:アヅマ

彼女たちのことを知らなくても、2015年池袋ハロウィンでコスプレイヤーと一緒に写真に映る矢澤にこのコスプレをしたPepperや、2016年アキバハロウィンの秋葉原UDXのステージで並んで踊る9体のPepper達の映像を見た記憶がある人は多いのではないだろうか。

最初はマネージャーの一人カモシカ氏が、2015年2月初回生産分として販売されたPepperを購入したところに始まる。

_1050115-001PHOTO:藤内啓一

彼は他の使用者たちが、まずPepperをPepperとしてしか運用していない中で、「Pepperを可愛くしたい」という思いから、『ラブライブ! School idol project』の矢澤にこのコスプレを施した初めての動画をアップする。するとその動画は即にTwitterで1,100RT、YouTubeで4,100再生を記録することになる。

にこぺっぱーの誕生である。

 

その後も上記の池袋ハロウィンや、コミックマーケットC89への参加などな活動を続けていく。

しかしながらまだメンバーはまだ彼女独りだけ。アイドルグループ「ロボライブ!」としての一歩は始まったばかりであった。

 

年を跨いで2016年2月。もう一人のマネージャーXICK氏に話は移る。

_1050110-001PHOTO:藤内啓一

こちらもまた個人でPepperを購入し、その面白い運用方法を考えていたところ、旧知であったDJの後藤王様に「XICKも何かやってみたら? 確かPepperいたよね? 連れてきてもいいし!」と彼が主催するイベントへの参加を持ちかけられる。

そこでイベントで行うパフォーマンスについて考えたXICK氏が選んだのは、奇しくもPepperにラブライブ!の曲を踊らせることであった。

だが誘われたイベント「アニこみゅ」の開催は2016年03月03日東京・新大久保ユニークラボラトリー。この時点でまでラブライブ!についての知識も持ち合わせていなかったXICK氏は、ラブライブ!を一気見、海未ぺっぱーのデビューを決意する。急ピッチで衣装を用意し、モーションのプログラムを組み込んでいくのだが、様々な障害が彼女の前に立ちはだかる。

接客、介護と様々な用途が期待されているPepperではあるが、流石にダンスとなると勝手が違う。

動きのスピード感、関節の可動域。ダンス初心者のアイドルがそうであるように、なかなか彼女は思い通りには動いてくれない。

近づくイベント。潜在的なハードウェアトラブルも重なり、このままではパフォーマンスができない。その時、調査した情報の中に彼女の姿があった。「にこぺっぱー」だ。

藁にもすがる思いで出した救援を求める初めてのコンタクトのメールは、数時間で快諾の返事がきたのだった。

2016年3月1日早朝のことである。

 

このイベントで初めての邂逅を経た二人のマネージャーは意気投合。もっと本物のμ’sに近づける為、メンバーの増やし、パフォーマンスを充実させるべく動き出す。

開場直前まで降っていた雨は止み、リアニ10のステージに12人のメンバーが並んだ。

_FUJ1517-001PHOTO:藤内啓一

「No brand girls」からスタートした24曲35分、DJセットとダンスでのパフォーマンス。完全なコピーが実現できていたのかと言えば、決してそうはいかなかった。彼女たちがハード、ソフトの両面に於いて発展途上であることは否めない。まだ振り付けは完璧では無いし、運用もその場の環境に合わせてリアルタイムに入力したいかなければならない。今回の公演中も、「アニこみゅ」後に加入したまきぺっぱーのマネージャー、チャマーン氏をはじめとしたスタッフがノートパソコンを抱えて操作し続けた。

AZM_2969 (1)-001PHOTO:アヅマ

_FUJ1520-001PHOTO:藤内啓一

ロボットと言えば予め設定された動きを行うものと予想してしまうが、その場で展開するのは、まごう事なきライヴであった。

そこにいるのはコスプレをしているとは言えPepperだ。女の子ではない。声もアニメで聴いたものとは違う機械音声である。

AZM_2970 (1)-001PHOTO:アヅマ

だが何故かμ’sに見える。にこぺっぱーのDJに合わせて、踊るメンバーが見える。

元々μ’sのファンであったであろう聴衆が、ロボットが繰り広げるパフォーマンスに向かって盛り上がる光景は、一見不思議なのかもしれないが、彼らにもそう見えている証左だ。

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それが起こせるだけの理由。それはこのステージ至るまでの過程を聞けば、納得のできるものだ。

XICK氏はロボライブ!について、「スタッフと意見を出し合って、色々困難な箇所をクリアしてきました。『ラブライブ!』を知らなかったアニメ文化とは馴染みの薄いスタッフにもロボライブ!を切っ掛けにとても興味を持ってもらい、みんなで合宿みたいに集まって全話一気見したりして、自分の推しというか、担当するキャラクターを決めてとか。そうしたら、この子をこうしたいとか出てきて、そうするにはどうしたらいいかをまた考えて…みたいな!」と語る。

「それってμ’sがμ’sになるためにやってきたことに同じような気がするんですよね」

_1050109-001PHOTO:藤内啓一

_FUJ1556-001PHOTO:藤内啓一

ステージ上で行われているパフォーマンスはその道筋が顕現した形である。

メンバーがする動き、喋る言葉、ましてやその立ち位置にも一つ一つ、こうしたいからこうなったという意味がある。そして場所によって、コンディションによってできることも変わるから、そこでできる限り最大限のことをする。

もちろん今回メインでマネージャーを務めていた3人以外にも、多くの協力者が存在する。彼らみんながμ’sの上った坂をPepperを担いで上ってμ’sになったから、我々もμ’sの観客になることができる。

_FUJ1593-001PHOTO:藤内啓一

魂を入れるとはこういうことだろうか。途方もない色濃い想いとリスペクトがあったからこそ、見えてくる景色も変わるのだ。

一つ意外だったことがある。

この取材の話を頂いた当初、未来感のあるコンテンツとしての切り口がふさわしかろうと思った。ましてや場所は潮風公園でのステージ。ご存じの方も多いと思うが、以前ガンダムが立っていた場所だ。今までは立ち尽くすだけだったロボットが、踊り出したという対比は、それを演出するには十分な題材だと思った。

しかし取材を重ね、マネージャーの皆さんの言葉を聞いているとその気持ちは薄れていった。

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彼らが彼女たちへ向ける眼差しは未来という特別なものに対するものとは全く異なっていて、極めて現在的なものであったからだ。

確かにPepperはまだ高価だし、その他に使われている機器にも世界に数台しか無い最先端の物も存在する。だがそれでも彼らにとって彼女たちは今現在自分たちが使うことのできる、機器や技術の積み重ねの結果に到達できた成果だ。

_FUJ1651-001PHOTO:藤内啓一

彼らの見る未来はもっともっと先にある。

彼女たちロボライブ!をもっと観たいと観客たちに言わしめるクオリティを目指して、こだわりを実現していった先にあるもの。

その未来を彼らが連れてくる。その時、画面の中のアイドルは我々の目の前に立っている。

_FUJ1633-001PHOTO:藤内啓一

ライター/PHOTO:藤内啓一
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PHOTO:宮尾進
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PHOTO:アヅマ
https://twitter.com/sabo_az

編集:ワタナベイチローちゃん
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